「口からはじまるコミュニケーション」〜話す・笑う・食べる。すべては口から〜
こんにちは。もうすでに夏日が続く日々ですが、いかがお過ごしでしょうか?
コロナも終息気味か、わたしが所属している歯科医師会やお友達の間でもカジュアルに食事会が開催される様になりまし。
さて、
前回に「コメンサリティ」についてお話ししましたのでその続きを👋前回は、
誰と食べるかって大事だよね、というお話でした。今回は、その食べることに関わる口ですが、
これはあらゆるコミュニケーションツールとして役を担っているよ、というお話です。
「口」は、食べるための器官であると同時に、人と人をつなぐ入り口でもあります。
誰かと会話を交わし、笑い合い、想いを伝えること、
そのすべてが「口から」始まっています。
歯科診療をしていると、「話しやすさ」や「笑いやすさ」もまた、口の大切な機能なのだと日々実感します。
最も多く伺うのは、「今度食事会があるんです。それまでに新しく入れ歯を作っておきたい」というご相談です。
また、「これまでの入れ歯だと、食べにくくて・・・」と、
より噛みやすく、自然に話しやすい形にしたいというご希望も多くいただきます。
その背景には、単に「噛める」ことだけではなく、
誰かと一緒に食事を楽しむときの会話や表情づくりも、
大切にしたいというお気持ちがあるのだと感じます。
「人と一緒に食べること(コメンサリティー)」には、“話すこと”も含まれています。
食事の場は、黙々と栄養を摂る時間ではなく、「表情や言葉を交わす“コミュニケーションの場」でもあるのです。

当院では、定期的にスタッフとのランチョンミーティングを行っています。
食事を囲みながら話し合うのは、新しい材料や器具の情報共有や、
ここ数年で大きく変化したマイナンバーカードを使った保険証資格確認の方法、そして複雑になりがちな保険制度の運用方法などについて。
こうした内容は一見すると業務的な話題ですが、
お互いの考えを食卓の上で共有することで、より風通しのよい関係性が築かれ、
それがそのまま、患者さまへの対応や医療の質に反映されていきます。
一緒に食べ、話す時間は、信頼や連携を育てる時間でもある。
それは医療者同士にも言えることですし、患者さまとの関係においても、同じことが言えるのではないでしょうか。
口元の健康は、「噛める」だけではありません。
「話せる」「笑える」「自信を持って人と向き合える」
そんな時間を支えるのも、歯科の役割のひとつだと考えています。
「最近、人と話すのがおっくうになった」
「マスクを外すことに不安がある」
「笑ったときの歯が気になる」
そう感じたときには、ぜひ気軽にご相談ください。
お口から始まる“心の元気”を、私たちはこれからも支えていきたいと思います。